マグネシウム地金の製造法◆ 電解法用いられる原料の塩化マグネシウムの質などによって方法が異なります。
ダウ法 海水に石灰乳を加えて水酸化マグネシウムを沈殿させ、次に塩化水素を加えて塩化マグネシウムとしてから脱水処理した含水塩化マグネシウムを原料とします。これを電解し、マグネシウムと塩化水素を生産する方法。(米 Dow Chemical Co.)
イーゲー法 海水をか焼ドロマイトで処理して作ったMg(OH)2を焼成してMgOとし、それを炭素及び塩化マグネシウムと混合して小塊に固めます。さらに塩化炉中で塩素と反応させ無水塩化マグネシウムを作ります。そしてそれを電解槽で電解し、マグネシウムと塩化水素を同時に生産回収する方法。(独 イーゲー.社)
新電解法 海水を浄化と濃縮することにより良質の塩化マグネシウムを作り、脱水してから電解をする方法。
◆ 熱還元法 酸化マグネシウムに還元剤を混ぜて減圧下で高温に加熱すると、還元されたマグネシウム蒸気が冷却部に濃縮します。還元剤としては、炭素やケイ素などが用いられます。
ピジョン法 焼成ドロマイトとケイ素鉄との混合ペレットを高温真空で加熱し、ケイ素の還元作用でできたマグネシウム蒸気を冷却部で凝結させる方法。
マグネテルム法 ドロマイト、ケイ素鉄、アルミナの混合原料を用い、反応温度を下げて連続操業を可能とした方法。(仏 ペシネー・ユジーヌグループが開発し、ソフレム社が工業化)
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